アポクリファのすみっこ

Skyrim 妄想ストーリーにSSを添えてお送りいたします。
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『MARU』

MARU 第二話 「現実」 前編

~前回のあらすじ~
 家出少女マル、シロディールを超えてスカイリム、リバーウッドへ到着...するも、ゲートの前で盛大に転ぶ。
空腹寒さ、みじめさが限界を超え、泣きそうになっているところを、鍛冶屋のアルヴォアに拾われる。そして彼のやさしさに触れ、人間のぬくもりを知ったのだった――


 ガタンと一声あげて、今日も水車が回り始めた。ここはリバーウッド。ホワイトランホールドの南に位置する、のどかで美しい村。
マルはもう3日、アルヴォアさん宅でお世話になっている。

マル「ふぁ......おはようございます、アルヴォアおじさま」
アルヴォア「あぁ、おはよう嬢ちゃん」
マル「......浮かない顔ですね。何かあったのですか?」
アルヴォア「あぁ、実は今朝早くドラゴンが上空を飛んでいたんだ。しばらく旋回して北へ飛び去って行ってな。
      しばらく平和だったもんで完全に油断していた。衛兵もアルドゥインが倒された後、多くが引きあげてしまったし......」

マル「ド、ドラゴン......!?本当に存在したのですね......」
アルヴォア「本当厄介だよ、全く。首長に増援を要請したいのだが、今どうしても手が離せなくてな......そこで、だ。
      嬢ちゃん、ちとホワイトランまで使いを頼まれてくれないか?」


MARU 2-2

 マルの目がらんらんと輝いた。
マル「はい! 喜んで! では早速――」
アルヴォア「お、おい! 待て、こいつを持っていけ。道中何があるかわからないからな」
マル「わぁ! 本物の剣だ! ありがとうございます、アルヴォアおじさま!」
アルヴォア「こちらこそありがとうな、嬢ちゃん。助かるよ。じゃあ、気をつけてな」

 道中は特に何事もなく、マルは順調にホワイトランへの道をたどっていた。本当に、何事もなくてよかった。
なぜなら、彼女は今、赤い靴を履いた少女の如く浮かれに浮かれ、スキップしながらホワイトランへ向かっているからだ。

マル「あぁ~憧れの~ジョルバスクルに~...ん?」
MARU 2-6

 大きな振動が体を突き抜けていく。巨大な影に、勇敢な三人の戦士たちが向かっていった。
戦士の雄たけびがスカイリムの高い空へこだまする。急所を貫く矢、足を狙い体勢を崩す重い一撃、そしてよろめいた巨体に素早く剣を叩き込む。流れるような戦士達の攻撃に、とうとう巨人が膝を折った。
今だという叫びとともに、最後の一撃が振り下ろされた。地響きが一つ、風にさらわれていった。

マル「す、すごい......」
???「あなた、大丈夫? 怪我はない?」

MARU 2-7

マル「えぇ、大丈夫です」
アエラ「そう、それは良かったわ。私はアエラ、そして向こうの2人は盾の兄弟姉妹よ」
マル「盾の......!? ま、まさかあなたは同胞団......!?」
アエラ「えぇ、そうよ。それがどうかした?」
マル「あ、あの! 私同胞団にあこがれていて、あの......! 入団したいのですが!」
アエラ「ふふ、まぁ落ち着きなさい。私の一存では決められないの。
    入団したいのなら、ジョルバスクルにいるコドラクの爺さんと話して」

マル「はい! わかりました! ありがとうございます!!」

 浮かれ具合に拍車がかかり、もはや半分宙に浮いていたかもしれない。はやる気持ちを抑えきれず、小走りでホワイトランへと向かう。惜しい事をしたとも気づかずに――

アエラ「あの子、名乗らずに行ってしまったわ......まぁ、いいわ。どうせ後で会えるもの」

マル「ここが、ホワイトラン......!」

MARU 2-8

 息切れも、心臓の鼓動も、町のざわめきと大きな期待にかき消されていった。とうとう、ホワイトランまでやってきたのだ!
一刻も早くジョルバスクルへ向かいたいが、マルにはまだ、一つ大きな仕事が残っていた。

マル「あ......ドラゴンのこと報告しに行かなきゃ!」
 余韻に浸る間もなく、マルはまた走り出した――




 Drem Yol Lok!
 更新が遅れてしまい、大変申し訳ございません。今回は少し長くなってしまいましたので、前編と後編に分けさせていただきます。
 では、また次回、後編もよろしくお願いします!ここまで読んでいただきありがとうございました。
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